つみたての鉄則:基準価格をあえてチェックしない

基準価額とは、投資信託の値段のことで、多くは1口または1万口当たりの値段のことです。 その投資信託保有する株式や債券などの時価評価の総額に利息や配当金などの収入を加え、そこから運用コストを差し引いた金額を総口数で割って算出しています。

いうなれば、基準価格とは、投資信託の1口当たりの純資産総額を示したものです。純資産総額は、投資信託に組み入れられている株式や債券の時価総額なので、組入れ資産が値上がりすれば基準価格は上昇し、組入れ資産が値下がりすれば基準価格は下落します。

基準価格が値上がりすれば、自分が所有する投資信託に利益が生じていますから、嬉しいものです。逆に値下がりすれば、ガッカリします。

この一喜一憂が、長期資産形成では大敵になります。基準価格は株価に応じて、上昇や下落を繰り返します。それに対していちいち喜んだり、ガッカリしたりを繰返していては、精神衛生上、よくありません。

それが、余計な投資行動を誘発することにもなりかねないのです。つまり、値上がりしている時は強気になって、より多くの口数をどんどん買い付ける一方、値下がりすると弱気になり、最後の最後には買えなくなってしまうケースが多いのです。

これは、本来あるべき投資行動と全く逆です。いつまでたってもリターンが膨らみません。そのため、基準価格よりも、現在の口数を見るようにしましょう。

基準価格の下落によって落ち込むくらいなら、基準価格の下落によってどんどん増えていく受益権口数の数字を見ていた方が、はるかに健全です。

 

参考:「米国つみたて投資」より