顕れるイデア『村上春樹「騎士団長殺し 第1部」』

何気なく手に取った本を開いてみると、短文で構成され、複雑な構文はなく、読みやすい文章でした。

読み始めると色々な伏線が現れてくるが、読み進むうちに見事に物語として収まっている。まるで内村航平体操競技の着地のように、ストッとフィニッシュを決めている。

しかし、見事に収まった伏線を組み合わせることによって生じる新たな疑問は、次の編への誘い水となって私の読書意欲を搔き立てる。

小説は滅多に読まないけれど、素直に引き込まれてしまう魅力があった。