リスク管理は、分散投資と組合わせこそ効果的

もし仮に、「リスク=収益のブレ」と考えると、長期投資はリスクを低減させると考えることはある程度正しい考えです。

長く投資をすれば、その変動幅は平均値に近づくことがその理由。

 

気温で例えてみれば、昼と夜では気温差がありますが、その測定期間を長くしていくと平均気温に近づきます。

その測定期間が夏に近づいていると、変動をしながらゆっくりと右肩上がりグラフを描きます。

スパンを1日から1週間、1か月、半年と伸ばしていけば変動幅は平均値に近づきます。

 

しかし、「リスク=損すること」と定義すれば、状況は変わります。

リスクの可能性(損をする可能性)は、金額が大きくなるほど、期間が長くなるほど、大きくなります。

 

例えば、車の運転で考えてみると事故の確率が一定であれば、運転する時間が長いほど、交通量が多い道を走るほど、事故の可能性は高くなります。

つまり、期待リターンがマイナスの市場へ長期にわたって投資をし続けると損失は拡大し、大きな暴落に遭う可能性も高くなるということです。

 

では、どうすればよいかというと、異なる市場へ分散投資をすることです。

 

日本株は長期の低迷を続けていましたが、中国や米国株式市場は基本的にずっと右肩上がりのトレンドでした。

また、リーマンショック時では株式市場は暴落していましたが、それでも米国債や金の価格は上昇していました。

価格の変動が無関係な市場を組み合わせると、リスクが打ち消しあい、全体のリスクは下がります。これが分散効果です。

幅広く分散投資をしていれば、やはり一定の効果があると言えます。

 

      参考:「あなたが投資で儲からない理由」、「これからの投資の思考法」